放っておくと怖い…歯周病が全身に与える悪影響とは

はじめに

みなさんは歯周病はお口の中だけのものだと思っていませんか?

でも実際には歯周病はお口の病気ではありますが、体全体のさまざまな状態とも深い関係があり、大変大きな影響がある病気だということが分かってきました。

ここでは、そんな歯周病の全身に与えるリスクについて詳しくご説明したいと思います。

ぜひ、ご参考になさってみてくださいね!

 

歯周病とは

そもそも歯周病とは、歯を支えている歯周組織に炎症が起きる病気を言います。

まだ炎症が歯肉だけにある状態なら歯肉炎、炎症が歯肉から歯根膜や歯槽骨にまで広がってしまったものであれば歯周炎と言います。

なお、歯周病の特徴はサイレントキラーと言われるように、気づかないうちにどんどん進んでいくことでしょう。

腫れや痛みがないため放っておく方が多く、気づいた時には歯を支えるためお歯槽骨が吸収されてしまい歯がぐらついたり、抜け落ちてしまいます。

この歯周病は成人の多くがかかっていると言われていますが、最近では小中学生の間でも広がっています。

さらに、生活習慣病との関係についても解明されはじめています。

つまり、歯周病はお口の中だけでなく、全身の健康と深いかかわりがあるということですね。

 

歯周病が全身に与えるリスクとは

◇心筋梗塞&狭心症◇

動脈硬化によって心筋に血液を送る血管が塞がったり、狭くなったりしてじゅうぶんに血液が供給できなくなり、最悪死に至る病気です。

この病気は食生活の乱れや運動不足、ストレスなどの生活習慣が主な原因とされてきたのですが、それとは別に歯周病などの細菌感染も一因だということが分かってきました。

歯周病原因菌などの刺激によって動脈硬化を引き起こす原因物質が出て血管内にプラークができてしまい、血管の通る道が細くなるようです。

そのプラークがはがれて血の塊ができてしまうと、血管が細いところで詰まってしまうことで起こります。

 

◇糖尿病◇

以前から歯周病は糖尿病の合併症だと言われてきました。

実際に糖尿病の方はそうでない人と比べると、歯周炎や歯肉炎になっている人が多い・・という報告が複数されています。

また、歯周病になってしまうと糖尿病が悪化しやすくなるということも明らかにされています。

つまり、歯周病と糖尿病はお互いに悪影響を及ぼし合っているというわけですね。

さらに、歯周病治療を行うと糖尿病が改善されるということも明らかになっています。

 

◇内毒素をまき散らす◇

内毒素とは細胞の細胞壁に含まれている毒物のことで、細菌が死んでしまっても毒だけは残ると言われています。

歯周病菌は歯肉が腫れたところから簡単に血管に侵入して全身に回ります。

血管に入った最近は死滅しますが、歯周病菌の死がいが持っている内毒素は残ってしまうため、血糖値に悪い影響を与えます。

なお、血液中の内毒素は肝臓からのTNF-αや脂肪組織の産生を推し進めるとも言われています。

TNF-αという物質は糖分が血液中に取り込まれるのを抑制する働きもあり、インスリンの働きを阻害するものです。

歯周病と糖尿病を併発した方に抗菌薬を使った歯周病治療を行うと

血液中のこの成分濃度が下がるだけでなく、血糖値のコントロール状態がよくなるという報告があります。

 

◇関節炎や腎炎◇

関節炎や糸球体腎炎が起こる原因として細菌やウィルスによる感染がありますが、連鎖球菌や黄色ブドウ球菌などはお口の中に存在するものです。

こういった細菌が血液の中に入ったり、歯周炎により作られた炎症物質が血液に入ることによって、関節炎や糸球体腎炎が起こることが分かっています。

 

◇脳梗塞◇

脳梗塞とは頸動脈や心臓からプラークや血の塊が運ばれ脳血管が詰まったり、脳の血管のプラークが詰まってしまう病気です。

歯周病にかかっている人はそうでない人の3倍近くこの脳梗塞にかかりやすいと言われています。

つまり、コレステロールや中性脂肪が高い方は歯周病を予防したり治療することで動脈疾患が予防できます。

 

◇低体重児早産◇

最近では歯周病と全身への関係がだんだんわかってきており、その中でも妊娠中の女性が歯周病にかかっている場合低体重児や早産のリスクが高まることが指摘されはじめています。

これは、妊婦さんのお口の中の歯周病菌が血液に入ってしまい、胎盤を通じて胎児に感染するためでしょう。

そのリスクは7倍とも言われており、アルコールやたばこ、高齢出産などよりはるかに高くなっています。

歯周病はじゅうぶん治療できる病気な上予防も可能な病気です。

妊娠中の方は元気な赤ちゃんを産むためにも、歯周病を予防、治療しておくことをおススメします。

 

歯周病にはメンテナンスが重要

このように、歯周病は全身にかなり悪影響を及ぼす病気だということが分かっています。

そのためにはお口のメンテナンスが重要でしょう。

メンテナンスとは、健康なお口の状態を維持するための定期的な治療のことで、その後定期検診を受けるとなおいいでしょう。

歯周病とは細菌感染によっておこる炎症性疾患で、歯と歯肉の境目などをキレイにしないでおくとそこにたくさんの細菌が溜まっていき、歯周病が再発する危険性があります。

なので、この細菌が停滞することを避けると歯周病が再発するのを防止でき、お口の中がいつまでも健康でいられるわけですね。

なお、細菌が集まったプラークは毎日の丁寧なブラッシングによりほとんど取り除くことが可能です。

ですが、歯並びの悪いところや、深い歯周ポケットの中だとブラッシングだけでは不可能です。

こういったものはクリニックでクリーニングすることによって除去できると言われています。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

歯周病はたかがお口の病気・・ととらえていらっしゃる方が多いでしょう。

ですが、ここでご紹介したように全身に悪影響を及ぼすとても恐ろしい病気です。

また、お腹の中の赤ちゃんにまで悪影響があるなんて驚きですよね?

健康に生活するためにも、お腹の赤ちゃんのためにも、ぜひ歯周病を予防していただき、もしかかってしまったらクリニックですぐに治療を受けていただきたいです。

みなさんがいつまでも歯周病とは無縁の生活が送れることを願っています!

 

TOP