「会話中に入れ歯がズレたり外れてしまう・・・」
「入れ歯をつけていると口元が不自然に見える・・・」
「食事中、かむときに痛みを感じる・・・」
このような入れ歯のお悩み、ありませんでしょうか?
保険適用で作る入れ歯やブリッジは比較的安い価格で治療を受けることができるもののズレたり外れたりするトラブルも多く、使用中の不具合や見た目の不自然さなど、お悩みをお持ちの方も少なくありません。
これに対して、フィクスチャーと呼ばれる人工歯根を直接患者さんのあごの骨に埋め入れるインプラント治療であれば安定性が高く、見た目も自然の歯とほとんど見分けがつかない、というメリットがあり、現在、多くの方が従来の入れ歯やブリッジ等の義歯からインプラントに変えることによって「食べ物をしっかりかむ力」と「自然な美しさの白い歯」を取り戻しています。
今回は、「入れ歯と比較して分かるインプラント治療のメリット」についてご紹介いたします。
目次
インプラント治療とは
インプラント治療とは、ネジのような形をしたフィクスチャーを直接患者さんのあごの骨に埋め込み、人工の歯根を作る義歯治療です。
インプラントはチタン製の人工歯根があごの骨と強固に結合するため安定性が高いのが特徴であり、食事の際に食べ物をしっかりとかめるようになるほか、人工歯の材料も陶器からできているセラミックや人工ダイヤモンドのジルコニアを使用しているため天然の歯とほとんど変わらない白く美しい歯を再現することが可能です。
インプラントをおすすめする10のメリット
食べ物をしっかりかめるようになる
インプラントでは治療を受ける患者さんのあごの骨に直接「フィクスチャー」というインプラント体を埋め込み、人工の歯根を作ります。
埋め入れた人工歯根は骨と強固に結合するため非常に安定性が高く、食べ物をしっかりかめるようになります。
自分の歯と同じように違和感なく使うことができる
インプラントは埋め入れたフィクスチャーが人工歯根となるため、従来の入れ歯やブリッジのような違和感を感じることはなく、自分の歯と同じように違和感なく使うことができます。
食べ物をかんだときに痛みを感じることがない
総入れ歯は歯ぐきやあごの粘膜だけで義歯を支える構造のため、食事の際に食べ物をかむと歯ぐきに痛みを感じることがあります。
インプラントは人工の歯根があごの骨と結合しているため安定しており、食べ物をかんだときに痛みを感じることがありません。(極端に硬い食べ物をかんだときには痛みを感じる場合があります)
残っている天然の歯を傷つけずに治療ができる
部分入れ歯は残っている歯に金具をひっかけて使用する構造で金具の周辺に歯垢(プラーク)がたまりやすく、虫歯になるリスクが上がってしまいます。
また、ブリッジは両隣の歯を削り義歯を橋のように渡して装着する構造のため、健康な歯を痛めてしまうというデメリットがあります。
その点、インプラントは人工歯根を直接あごの骨に埋め入れるため残っている天然の歯を傷つけずに治療をすることができ、周辺の歯が虫歯になるリスクが上がることもありません。
美しく自然な白さの歯を再現できる
保険適用で作る入れ歯やブリッジはレジンというプラスチック樹脂でできているため、義歯の部分だけが白く浮いているような不自然な印象になります。
また、保険の総入れ歯も同様にレジンでできており、いかにも作りものの歯、といった自然ではない外観になってしまう、というデメリットがあります。
それに対して、インプラントは陶器からできているセラミックや人工ダイヤモンドのジルコニアを使って人工歯が作られているため、見た目も自然な白く美しい歯を再現することができます。
ズレたり外れることがない
総入れ歯はあごや歯ぐきの粘膜だけで義歯を支えるため使用中にズレたり外れることが多く、部分入れ歯やブリッジも食べ物をかんだときにズレるケースが少なくありません。
インプラントは人工歯根であるフィクスチャーを直接あごの骨に埋め込んで固定しますので、ズレたり外れることはまずありません。
歯の見た目のコンプレックスをなくすことができる
保険で作る総入れ歯や部分入れ歯、ブリッジは、外から見たときに不自然に見えるため、人前で大きく口を開けて笑えない、ついつい手で口元を隠してしまう、など、入れ歯を使用している患者さんご自身がコンプレックスを抱えてしまうケースが多いです。
その点、インプラントはセラミックやジルコニアなど、より自然の歯の外観に近い素材を人工歯に用いているため、治療後には歯の見た目のコンプレックスがなくなり、人とコミュニケーションをする際にも自信がでてきて前向きな性格になる、というメリットがあります。
「歯がない時間」が存在しない
総入れ歯や部分入れ歯は毎日取り外して洗浄する必要があり、清掃の際や就寝中には「歯がない状態」になってしまいます。
インプラントは手術でフィクスチャーを埋め込んだあとはそのままお使いいただけますので、歯がない時間、というものが存在せず、いつでも自然の歯とほとんど変わらない美しい口元で日常生活を送ることができます。
お手入れがカンタン
総入れ歯や部分入れ歯は金具や床(しょう:あごや歯ぐきにあたるピンク色の部分)、人工歯に歯垢がつきやすく、取り外してからブラシで清掃しなければいけないほか、専用の洗浄剤につけておく必要があるなど、お手入れに手間と時間がかかります。
インプラントは入れ歯のように取り外す必要がないため、毎日の清掃は普通の歯と同じように歯ブラシを使って行うブラッシングと歯間にフロスをかけるだけで基本的なお手入れが完了します。
定期的にメンテナンスを受けることで永続的な使用が可能
入れ歯やブリッジは義歯の構造上、数年に1度作りなおす必要があります。
それに対して、インプラントは治療を受けたあと、1年に3回程度の頻度で歯科医院に通って定期的にメンテナンスを受けることにより、永続的な使用が可能となります。
インプラントのデメリット
外科的な処置が必要
インプラントはフィクスチャーを埋め入れる際に歯ぐきの切開など、外科的な処置を行います。なお、手術時には麻酔をしますので痛みを感じることはありません。
治療はすべて自己負担
インプラントは先天性のあごの欠損障害など、一部の例をのぞいて保険を適用することはできず、原則として治療はすべて自費となるため、費用が比較的高額になります。
治療を適用できないケースがある
あごの骨の高さや幅、骨量が不足しているケースではインプラント治療を行うことができない場合があります。
また、糖尿病や重度の歯周病などの病気をお持ちの方や喫煙習慣のある方は傷の回復が遅く、切開した歯ぐきの傷がいつまでも治らなかったり、埋め入れたフィスクチャーが骨と結合しないなど、トラブルが発生するおそれがあるため、治療を適用できないケースがあります。
治療にかかる期間が長め
患者さんのお口の状態や治療方法によっても異なりますが、インプラントではフィクスチャーを埋め入れたあと、人工歯根が安定するのにおおよそ3ヶ月~1年程度の治療期間が必要となります。
治療後はメンテナンスを定期的に受ける必要がある
インプラント治療で埋め入れた義歯は人工歯のため虫歯になることはありません。
しかし、虫歯にならないから、といって治療後のお手入れをおこたってしまうと、「インプラント周囲炎」という歯周病に似た病気を発症するおそれがあります。
インプラント周囲炎は歯ぐきの腫れや出血、膿がでるなどの症状が発生するのが特徴で、病気が進行すると埋め入れたインプラントが突然抜け落ちてしまうことも珍しくありません。
このため、インプラント手術を行ったあとには歯科医院でメンテナンスを定期的に受ける必要があります。
入れ歯・ブリッジのデメリット
使用中にズレたり外れることが多い
部分入れ歯は残っている歯に金具をひっかけて使用する構造のため、食事や会話をしているときに金具がズレたり外れてしまうことが多いです。
また、ブリッジも食事中に食べ物をかんだときにズレや外れが発生するトラブルが少なくありません。
さらに、総入れ歯はあごと歯ぐきの粘膜だけで義歯を支えているため、使用中はズレやすく外れやすいというデメリットがあります。
違和感を感じやすい
自費診療のものであれば装着感が多少改善された義歯もありますが、保険診療で作る入れ歯やブリッジは使い心地に重点を置いていないため、使用中に違和感を感じやすいです。
残っている天然の歯を傷つけてしまう
ブリッジは義歯を取り付ける際に両隣の歯を削る必要があるため、残っている天然の歯を傷つけてしまいます。
不自然な見た目になる
保険を適用して作る入れ歯やブリッジはレジンというプラスチック樹脂でできており、義歯の部分だけが白く浮き上がっているような不自然な見た目になります。
お手入れに手間と時間がかかる
部分入れ歯は金具の周辺に歯垢や汚れがたまりやすく、ブリッジは義歯を支えている天然の歯との境目に歯垢がつきやすいため、毎日の清掃を念入りに行わなければなりません。
また、部分入れ歯、総入れ歯ともにお手入れはブラシで汚れを落としたあと、洗浄剤を使って行うつけおき洗いを毎日する必要があります。
数年に1度作りなおさなければいけない
入れ歯やブリッジは構造上、義歯を数年に1度作りなおす必要があります。
パッと見た感じではまだ使えそうに見える入れ歯でもゆがみや磨り減りが発生していることが多く、安全に義歯を使用するためには数年に1度の周期で新たに義歯を作り変えなければいけません。
入れ歯・ブリッジのメリット
保険を適用できる
入れ歯やブリッジは保険を適用して義歯を作成することが可能です。
外科的な処置が不要
入れ歯やブリッジは治療時にインプラントのような外科的処置を行うことはありません。(ただし、ブリッジは装着する際に両隣の歯を少しだけ削る必要があります。)
治療にかかる期間が短くて済む
保険を適用して行うブリッジ治療は早ければ1週間、入れ歯は2週間から2ヶ月程度の期間で治療を終えることができます。
安心・安全なインプラント治療
現代インプラントの歴史は半世紀以上
現代のインプラントは、1952年にスウェーデンのブローネマルク教授が金属のチタンと骨が結びつく「オッセオインテグレーション」という現象を発見したことがきっかけで誕生しました。
以来、インプラントは半世紀以上にわたって安全性の向上や技術の改良が進み、現在では世界中の多くの人が“もっとも優れた義歯治療”としてインプラントを選択しています。
無痛治療
当院では、インプラント手術に対してどうしても不安を強く感じてしまう方のために、「静脈内鎮静法」による無痛治療をご提案しています。
静脈内鎮静法とは睡眠薬の1種を使用して行う麻酔法であり、麻酔の作用によってリラックスした気分で手術を受けることが可能となります。
静脈内鎮静法で使う麻酔は全身麻酔のような強い成分のものではなく、意識を半分だけ失わせて緊張状態を緩和する目的で使う麻酔であり、手術中はまるでお酒を飲んでほろ酔い気分になったときのようなぼんやりとした感覚になる、という特徴があります。
実際に静脈内鎮静法によって手術を受けた患者さんの中には「気がついたらいつの間にか手術が終わっていた」「夢の中にいるような気分だった」というご感想を述べられる方が多いです。
もちろん、治療に際しては施術に先立って専門の名医が細心の注意を払って麻酔を行いますので、安全に手術を受けていただくことができます。
インプラント治療で「しっかりかむ力」と「見た目の美しさ」を取り戻す
「入れ歯よりもインプラントがおすすめの理由」についてご紹介をさせていただきました。
人工の歯根を作るインプラントは安定性が高く、治療を受けることで食べ物をしっかりかむ力と自然な見た目の白く美しい歯がよみがえります。
ただし、インプラントは外科的処置を必要とするほか、治療にかかる費用が比較的高額になるなど、デメリットも存在しています。
このため、義歯を作るときにはご自身の目的や症状に合わせて治療を選択することが大切です。
もし、インプラントや入れ歯、ブリッジ等の義歯のお悩みをお持ちであれば、どんなことでもかまいませんので、ぜひ一度、お気軽に担当の歯科医師までおたずねください。