当てはまったら危険!「痛くない虫歯」に潜む危険

 

はじめに

歯医者さんにだいぶ行っていないけど痛みもないし・・と思って虫歯をそのままにしている人は意外と多いのでは?

それは大変危険なことです。

痛みがなくても進行していく恐ろしい虫歯があるからです。

痛みのない虫歯だとクリニックへ行くのがつい面倒になりますが、受診したときにはすでにかなり進行しており、抜歯や歯髄などの治療が必要になることもあります。

ひどい炎症や痛みなどが起こるまでいつもクリニックへ行かないという方は、歯をなくしてしまう危険性が非常に高いでしょう。

健康的な生活をいつまでも送るために、ぜひ痛みのない虫歯のリスクについて知っておきましょう。

 

痛みのない虫歯の状態とは

◇大きな穴がある◇

一目見て分かるほどの大きな穴が空いている状態だと間違いなくかなり虫歯が進行しています。

ここまで放置していると、歯に興味がない人でもかなり危機感を感じるはず・・。

象牙質は柔らかいのでエナメル質が溶けきった虫歯は急激に進行していきます。

さらに、神経にも炎症を起こしてしまうのです。

この段階を超えると痛みがなくなっていき、あんなに痛みがあったのに何を食べても痛みを感じなくなります。

もちろん、虫歯が自然治癒したというわけではありません。 

虫歯がひどくなりすぎて、神経を溶かしきったというわけです。

それなら、神経が溶けきってしまえばいいのでは?と思いがちですが、実際はそうではありません。

虫歯菌が歯を一通り溶かしてしまたったら、今度は根元からどんどん進んでいきます。

たぶんこの前段階であごの骨に炎症が起きたり、歯茎に膿が溜まったりするはず。

ここまでくるともう抜歯するしか手段がありません。

最終的には歯の根部分だけが残り、そうなると抜歯もできないため切開して歯根を取り除くことになります。

では、クリニックでは神経を取りのぞいてもどうして歯を残そうとしてくれるのでしょう。

その理由はかみ合わせを維持するためです。

下の歯が抜けた場合は特に重力のせいで上の歯が下に下がってきてしまうのです。

 

◇歯の中が黒くなっている◇

歯の中が黒くなっている場合も虫歯です。

虫歯は歯の表面部分から溶けると思われがちですが、時によっては歯の中から進む場合もあります。

こういった場合にはエナメル質により外的から守られ、神経まで冒されていないため気づきにくいと言われています。

ちなみに、たばこを吸う人はヤニで歯が黒くなりますが、象牙質が虫歯になった場合は黒く透けて見え、ヤニによる場合は表面がくすみます。

 

◇熱いもの、冷たいものでしみる◇

熱いものや冷たいものを食べてしみる場合には虫歯がかなり進んでいると言ってもよさそうです。

たまに敏感な方もいるにはいますが、それは歯のエナメル質が薄くなったためです。

エナメル質の下には象牙質という柔らかい部分があり、その下に神経があります。

なので、虫歯が象牙質に近づいてくると痛みが強くなりますが、さらに進むと痛みを感じなくなります。

つまり、より大きな虫歯になっているということです。

 

虫歯を放っておくとこんなに危険!

◇虫歯で死亡する?!◇

みなさんんは虫歯を放っておくと死んでしまう・・ということを耳にしたことがありますか?

それはどうしてなのでしょうか。

実は虫歯が進行してしまうと、さらに虫歯菌が血液に乗って全身へと運ばれます。

あごが炎症するのはもちろん、肺や心臓、脳なども虫歯によってダメージを受けることがあるそうです。

このような症状を歯周病と呼びますが、細菌が作り出す物質はとても怖いもので、細菌が繁殖するのと同時にその物質の量もだんだん増えていきます。

つまり、虫歯によって死亡するという話はこの細菌によって脳が蝕まれた、敗血症や肺炎にかかってしまった・・というところからきているのでしょう。

 

◇副鼻腔炎になる◇

上あごの奥歯の虫歯が痛くないからと言って放っておくと、副鼻腔炎になる場合があります。

上顎の根っこは副鼻腔に近く、根の先から細菌が入ることで副鼻腔炎になるようです。

この場合には抗生物質で症状を抑えて歯の根っこ部分を消毒していきます。

 

◇顎関節症になる◇

奥歯が痛くない虫歯だからといって放っておくと、かみ合わせが変わってしまうため顎関節症になる場合があります

かみ合わせが変わると耳鳴りや原因不明の不調、顔の形が変わる・・などのトラブルを起こすこともあります。

 

予防するには?

◇歯をしっかり磨く◇

痛くない虫歯を放置するとこんなにリスクがあることをお分かり頂けましたか?

それを防ぐには歯をしっかり磨き虫歯を予防することが大切です。

プラークが付くと酸を出すため可能であれば毎食後しっかり磨きたいもの。

食べない時間が長ければ長いほど再石灰化が行われるため、間食もできれば控えたいものです。

特に、磨き残しが起こりやすいと言われている歯周ポケットや歯と歯の間、裏などはできればデンタルブラシなどを使って磨いていただきたいですね。

特にお子さんの場合は甘いものが好きですし、その上歯磨きがうまくできないので大人がフォローしてあげましょう。

 

◇唾液の分泌を促進する◇

さて、歯の再石灰化に大切なのが唾液ですが、唾液には歯の材料であるミネラル分があると同時に細菌の活動を弱める効果もあります。

唾液の分泌を促進するにはよく噛んで食べ、口呼吸をやめる、舌をよく動かす・・などがおすすめです。

 

◇定期的にクリニックで検診を受ける◇

さらに大切なのがクリニックでの定期検診です。

毎日きちんと歯を磨いていても誰だって磨き残しがあるもの。

ですので、3ヶ月に1回はクリニックで検診を受けましょう。

定期検診では歯のチェックの他にプラークの除去やブラッシング指導も行ってくれます。

面倒だと思われるかも知れませんが必ず受けるようにしましょう。

表面が茶色く変色している程度なら歯を再石灰化することができますし、エナメル質が溶けているなら少し削って詰めものをするだけで済みます。

軽い虫歯なら1回の通院で済むため時間や費用が節約出来るメリットがあります。

 

まとめ

虫歯を放っておくと治療が大変だったり、費用や回数なども必要になるため日頃からしっかりケアし、定期的にクリニックで検診を受けていただくことが重要です。

ぜひ、今日からでも取り組んでみてはいかがでしょうか?

TOP