【歯に良い食品を知ろう】虫歯になりにくい食品と虫歯になりやすい食品

「ズキッ!あ!また虫歯・・・いつもきちんと歯を磨いているのに、なんで?」

痛み出すと夜も眠れなくなることもある虫歯、ツラいですよね。

虫歯はミュータンス菌が出す酸によって歯が溶かされることで発症する病気ですが、実は、虫歯の原因にはもうひとつ、食べ物による影響もあります。

では、虫歯になりやすい食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか?

また、虫歯になりにくい食べ物とは?

今回は、歯によくない食べ物や飲み物のほか、虫歯になりにくい食べ物や食事の仕方ついてお話をさせていただきます。

 虫歯になりやすい食べ物

 キャラメル・ソフトキャンディー

噛むたびに味を感じるキャラメルやソフトキャンディーは甘くておいしく、子どもにも大人気のお菓子のひとつです。

しかし、ネバネバとしたこれらのお菓子をかみつづけることは、お口の中に長時間砂糖のかたまりが入っているのと同じであり、虫歯になるリスクが高まってしまいます。

さらに、キャラメルやソフトキャンディーは歯にくっつきやすく、治療の際に入れた詰め物がキャラメルに付着して取れてしまうこともありますので注意が必要です。

 チョコレート・砂糖が入ったガム

チョコレートは糖分が多く含まれており歯にくっつきやすいため、虫歯になりやすいです。

また、砂糖が含まれているガムもキャラメルと同様に歯につきやすく、砂糖入りのガムをかむのは長時間砂糖をかみつづけるのと同じことになるため、歯にとってはよくありません。

 スナック菓子

ポテトチップスなどのスナック菓子はパリパリ、サクサクとした歯ざわりで食感がよく、ついつい食べ過ぎてしまう人も多いのではないでしょうか。

しかし、ポテトチップス等のスナック菓子は歯にくっつきやすく、なおかつ調味料として意外にも多くの糖分を含んでいるものが多いため、虫歯をひきおこしやすくなります。

 砂糖を多く含んでいるお菓子

上記に挙げたもの以外にも、クッキーやキャンディー(あめ玉)、駄菓子など、砂糖を多く含んでいるお菓子は、歯にとってはよくない食べ物となります。

子どもだけではなく大人も好きな方が多いお菓子ですが、砂糖が含まれたお菓子を習慣的に食べていると、たとえ毎日歯を磨いていても、どうしても虫歯にかかりやすくなってしまいます。

 みかんやオレンジ、レモンなどの柑橘類

ビタミンCが豊富でヘルシーなイメージがある柑橘類の果物ですが、実は、みかんやオレンジ、レモンは歯によくない食べ物でもあります。

その理由は、これらの柑橘類の果物は酸味が強く、酸によって歯が溶ける「酸蝕症(さんしょくしょう)」の原因になることがあるからです。

また、果物に含まれている果糖も虫歯になりやすい成分ですので、日常的にみかんやオレンジを食べる習慣がある方は柑橘類の摂りすぎに気をつけるようにしましょう。

ドライフルーツ

ドライフルーツは自然の果物を原料としているため、砂糖を使ったお菓子よりもヘルシーなイメージがありますが、ドライフルーツは果物の果糖に加えて表面に砂糖をまぶしてあるものが多いため糖分が高く、さらに食感がねっとりとしており歯につきやすいことから、虫歯になりやすい食品のひとつです。

虫歯になりやすい飲み物

糖分を含んでいる清涼飲料水

糖分を含んでいる清涼飲料水は液体のため歯につきやすく、虫歯になりやすい飲み物です。

また、糖分が多くカロリーが高い清涼飲料水は肥満の原因にもなりますので、日常的な摂取はひかえるようにしましょう。

炭酸飲料

炭酸飲料は糖分が含まれているものが多く、摂取することで虫歯になるリスクが上がるほか、炭酸によって歯が溶ける酸蝕症(さんしょくしょう)を引き起こしやすくなります。

また、近年では「ゼロカロリー」「ノンカロリー」を謳った「砂糖不使用」の炭酸飲料も売られていますが、糖分がなくても炭酸飲料には酸が含まれており、歯が溶けやすい飲み物であることに変わりはありませんので、カロリーゼロでも炭酸飲料は飲みすぎないように注意しましょう。

スポーツドリンク

一見すると糖分は少なく身体によさそうに見えるスポーツドリンクですが、実は、スポーツドリンクは多量の糖分を含んでいるものが多く、虫歯になりやすい飲み物のひとつです。

また、スポーツドリンクは意外と酸性度が高いため、スポーツドリンクを飲みすぎると炭酸飲料と同様に酸によって歯が溶ける酸蝕症をひきおこしやすくなります。

(酸性度が高い(pH値が低いほど酸性度は高くなります)とされるみかんがpH値3.6であるのに対し、スポーツドリンクの酸性度はpH値で「3.5」と、飲料の中でもかなり高い酸性度を持っています。歯のエナメル質が溶け始める酸性度はpH値で5.5以下から)

スポーツドリンクは、特に中高生や大学生の方が部活動やサークル活動のあとに水分補給として飲むケースが多く見受けられますが、糖分が多いスポーツドリンクを日常的に摂取するのは虫歯のリスクが高まるばかりではなく、酸蝕症も起きやすくなりますので、スポーツドリンクを摂取する際には注意が必要です。

果物ジュース

よく「果物からできている100%ジュースは虫歯にならない・虫歯になりにくい」という話を聞きますが、果物100%のジュースでも果糖がたくさん含まれているため、当然、飲みすぎは虫歯につながります。

また、「果汁入り」と記載しているジュースの多くは果糖に加えて砂糖果糖ぶどう糖液糖(コーンシロップ)が含まれており、摂取しすぎると虫歯になるリスクが高まってしまいますので注意しましょう。

コーヒー

砂糖を含んだ甘いコーヒーはもちろん歯によくないのですが、コーヒーはそのもの自体が歯の表面をネバつかせ食べ物のカスをつきやすくしてしまう性質があるため、歯にはよくない飲み物のひとつです。

酸性度が高めの紅茶

紅茶の中のタンニンという成分には虫歯予防の効果があるフッ素が含まれており、歯を虫歯から守る作用を期待できます。

しかし、紅茶には酸性度の高いレモンティーやハーブティーなどたくさんの種類があり、これらの紅茶の取りすぎは酸によって歯を溶かすことにつながりますので、注意が必要です。

アルコール飲料

アルコールはお口の中の唾液の分泌量を減らし、口を乾燥させてしまう働きがあります。

人のお口の中は、普段は唾液が分泌することで湿度が保たれており、唾液の持つ中和作用や浄化作用によって虫歯を防いでいるのですが、アルコールの摂取は唾液の分泌を減らすため、本来であれば唾液の力によって行われる中和や浄化の機能が正常に働かなくなり、虫歯を発症するリスクが高まってしまいます。

さらに、アルコールの中でも酸性度の高い赤ワイン白ワイン、炭酸を含むビールは特に歯によくないお酒であり、これらのアルコール飲料は糖分を含む醸造酒でもあるため虫歯になりやすいほか、酸によって歯が溶ける酸蝕症も発生しやすい、という特徴があります。

寝る直前に飲む牛乳

牛乳に含まれているカルシウムは歯や骨を丈夫にする働きを持っています。

しかし、牛乳には「乳糖(ラクトース)」という糖分が含まれており、就寝する直前に牛乳を飲むと乳糖の糖分によって虫歯になるリスクが上がってしまいます。

子どもに牛乳を飲ませる場合やご自分が牛乳を飲む習慣がある方は、寝る前に牛乳を摂取することは控え、朝食や昼食後など、歯磨きをする前に飲むようにしましょう。

虫歯になりにくい食べ物

海藻や大豆、野菜などのアルカリ性食品

虫歯は、虫歯菌がだす酸や食べ物に含まれている酸によってお口の中が酸性に傾くことで発生します。

このため、虫歯を効果的に予防するには、お口の中が酸性になった状態を解消して中性へと近づけてくれるアルカリ性の成分を持つ海藻や大豆、野菜などの食品を積極的に摂取することが大切です。

ごぼうやセロリ、煎り豆などの清掃性食品

食物繊維を多く含んでいるごぼうやセロリ、また、乾燥していて適度に硬い煎り豆などは清掃性食品と呼ばれ、かんだときに歯の表面を綺麗にしてくれる働きを持っています。

食事の際には、これらの清掃性食品を積極的にメニューの中に採り入れるようにしましょう。

キシリトールなど、糖分を含まないガム

ガムは噛んだときに唾液の分泌が増えるため、キシリトールが配合されていて糖分を含まないガムを噛むことによって歯の再石灰化を促し、虫歯を予防する効果を期待できます。

歯の再石灰化とは、虫歯菌や食べ物のカスからでた酸によって溶けた歯のエナメル質を唾液に含まれているリン酸やカルシウムが修復する現象のことです。

なお、キシリトール入りのガムについては、現在では「キシリトールが歯の再石灰化を促す」という説については医学的根拠がないことが判明しています。

このため、重要なのは糖分を含まないガムをかんで唾液を分泌させることであり、必ずしもキシリトール配合のガムを選ばなければいけない、という訳ではありませんので、ガムを買うときにはキシリトールのみにこだわらず、糖分を含まない製品を選ぶようにしましょう。

虫歯になりにくい飲み物

私たちが生きていく上で欠かすことができない水ですが、水は糖分を含まず、なおかつ酸性度も7.0~10.0前後とアルカリ性よりのため、虫歯になりにくい代表的な飲み物でもあります。

水を摂る際には、理想としてはアルカリイオン整水器を利用してアルカリ性の水を飲むのがよいのですが、一般家庭の水道水もおおむね「5.8~8.6(東京都の水道水は平均7.6)」程度のpH値に保たれていますので(歯が溶け始めるpH値は5.5以下)、虫歯を防ぐ目的で飲むのであれば、水道水でもまったく問題はありません。

麦茶

麦茶はノンカフェイン飲料であるため子どもでも飲みやすく、なおかつ、近年の研究結果では、麦茶には虫歯の原因菌であるミュータンス菌が作り出すバイオフィルム(=プラーク、歯垢)が作られるのを防ぐ役割があることが明らかになっています。

緑茶・ウーロン茶

緑茶やウーロン茶に含まれているポリフェノールには細菌の増殖を抑える作用や、虫歯菌がだす「グルカンスクラーゼ」という歯垢の元になるネバネバした酵素の働きを抑制する作用がわずかながらあることが確認されています。

これらのお茶に含まれるポリフェノールは「虫歯予防」と言えるほどの大きな効果はないのですが、多少ではあるものの、虫歯菌やお口の中の細菌の活動を抑制する効果を期待できますので、炭酸飲料や清涼飲料水を飲むのであれば、その代わりに緑茶やウーロン茶を飲むことをおすすめします。

虫歯にならないようにするための食習慣について

「だらだら食べ」はしない

食事と食事のあいだに間食を食べる、1日に何度もおやつとしてお菓子を食べる、キャンディーやチョコレートをしょっちゅう食べてしまう、といった「だらだら食べ」の習慣はお口の中に糖分が長くとどまることになり、虫歯になるリスクを上げてしまいます。

虫歯を効果的に防ぐためにも、食事は1日3食を基本としてなるべく間食はせず、砂糖を含んだ甘いお菓子や清涼飲料水の摂取はできるだけ控えるようにしましょう。

糖分を含んだ飲み物を飲むときにはストローを使う

砂糖や果糖、ぶどう糖などを含んだ清涼飲料水や、酸性度が高い炭酸飲料は液体のため歯につきやすく、虫歯をひきおこしやすくなるほか、酸によって歯が溶ける酸蝕症も発症しやすくなります。

虫歯予防の観点からはこれらの飲み物をできるだけ飲まない、控える、という方法がベストなのですが、どうしても飲みたいときにはストローを使うことで液体を歯にあまりふれさせずに飲むことができ、虫歯になるリスクも下がりますので、糖分が多い清涼飲料水や炭酸飲料を飲む際はストローを使って飲むようにしましょう。

日ごろの食習慣を改善して虫歯を効果的に予防しましょう

「虫歯になりやすい・なりにくい食べ物と飲み物」、および「虫歯になりにくい食習慣」についてご説明をさせていただきました。

糖分を含んだお菓子や清涼飲料水が歯に悪い、ということは多くの方々に知られている事実ですが、アルコールやコーヒーなども歯にはよくないため、摂りすぎには注意が必要です。

普段は何気なく使っている私たちの歯ですが、歯はかけがえのない「一生のたからもの」です。

大切な歯を失ってしまわないためにも、だらだら食べや糖分の多い飲食物の摂取はできるだけ控えるなど、日ごろの食習慣を積極的に改善、虫歯を効果的に防ぐようにしましょう。

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