はじめに
歯並びが小さい頃から気になっていても、歯科矯正になかなか踏み出せない方は多いでしょう。
歯科矯正とは歯を動かし、歯並びや噛み合わせを治していくものです。
最近では子どもの頃から始める人が増えていますが、大人になってからでも歯科矯正を行って、歯並びをキレイにすることが可能です。
さらに、セラミックを使い歯茎に負担をかけずに矯正したり、前歯だけを矯正することも可能です。
ここでは、そんな大人の歯科矯正のメリットやリスクについてご紹介しましょう。
ぜひ、ご参考になさってみてくださいね!
大人の歯科矯正の基礎知識
大人の方が歯科矯正するためにはどの歯を矯正するのか、見た目やリスク、
費用やかかる期間などを考え、もっとも自分に適したものを選ぶといいでしょう。
矯正の方法
マルチブラケットワイヤー方式
これは、ブラケットとよばれるものを装着し、ワイヤーを通して矯正する方法です。
マルチブラケットワイヤー方式は歯の前側にブラケットを装着し、ワイヤーでそれを結んで矯正していきます。
なお、この方法は歴史が古くてもっとも安い方法で安全だと言われていますが、見た目が難点だと言われています。
笑った時に前歯にワイヤーがあるため、見た目のイメージがよくないと思う方が多いようですね。
素材としてはクロム、ニッケル、チタンなど金属や、プラスチック、セラミック、ジルコニアなど非金属のものまでさまざまです。
なお、金属製は目立つのですが、非金属のものだと半透明なので目立ちにくいメリットがあります。
ただ、目立ちにくいとは言っても、よく見ると歯科矯正していることは分かりますし、非金属製だと費用が高くつき壊れやすいという点があります。
費用については、一般的なマルチブラケットの場合60万円~100万円程度で、どの程度歯を矯正するのかによって費用に差が出てきます。
治療期間については2~3年程度です。
マウスピース矯正
この矯正方法は透明なマウスピースを装着して矯正していく方法です。
透明なマウスピースだとほとんど目立たないので、簡単に矯正できる特徴があります。
マウスピースを定期的に交換しながら、歯を少しずつ動かしていき矯正します。
このマウスピース矯正は自分で取り外すことができるため、食事の際や歯磨きをする際には外すことができ、それ以外は1日17時間以上マウスピースをしておくという特徴があります。
なお、マウスピース矯正の費用は矯正する場所にもよりますが、40万~100万円程度だと言われており、治療期間は1年~2年程度です。
ただ、この矯正方法の場合すべてのケースに対応できないのがデメリットです。
マウスピース矯正により歯を移動できる距離は短いので、歯を大幅に動かすことはできません。
ですが、部分的な歯科矯正や大幅でない場合には、このマウスピース矯正だと負担が少なくて済むためおすすめです。
大人の歯科矯正のメリットとは?
大人になって歯科矯正をしようとする場合、できる限りたくさんの情報を集めて検討し、後になって後悔しないようにしたいもの。
ここでは、大人が歯科矯正するメリットについてお教えしましょう。
まず最初に、大人の場合は子どもとは違って顔の成長がすでに止まっているため、治療計画を立てやすいことがメリットだと言えます。
矯正にはある程度時間がかかるため、その間の違和感やストレス、痛みによって続けられない場合もあります。
ですが、子どもの歯科矯正の場合は特に体が成長している時期ということもあって、始めに予想していた方向性とは違う顔の成長が起きることにより、矯正が長引く場合もあります。
大人の矯正だとそれが少ないことがメリットでしょう。
次に、矯正が終わった後は歯並びのコンプレックスから解消され、精神的ストレスが軽減される点でしょう。
笑顔に自信が持てるようになったり、表情筋がうまく動くようになることでアンチエイジング効果も期待できるとか。
さらに、ブラッシングの際に歯ブラシが隅々まで行き届くようになるため、歯周病や虫歯などを防止しやすくなる点も長期的なメリットです。
大人の歯科矯正のリスクとは?
大人になって噛み合わせが悪いとか、見た目がよくないという悩みはできればすぐにでも治したいものです。
歯の健康とはその人の寿命と深い関係があるため、歯の噛み合わせの悪さのせいで体に負担がかかっているなら、治療をしておいた方がよさそうです。
大人になってからでも歯科矯正はできますが、リスクもあるのでここで書いてみましょう。
食べ物に気を付ける必要がある
歯科矯正とは長期間にわたる治療が必要なため、その間矯正装置をつけていると食べ物の種類によっては矯正装置がずれたり、壊れたりすることがあります。
たとえば、ガムのような粘着質の食べ物や、コーヒーのような色の付きやすい飲み物、ピーナツのような硬い食べ物などには特に注意が必要でしょう。
仕事でお客さんとの食事やお土産をもらった時など、無理をして食べるのは避ける必要があります。
滑舌が悪くなることも
裏側ブラケット矯正などではケースによっては下がうまく回らなくなり、滑舌が悪くなる人もいます。
仕事で話をするときに口がうまく回らない場合もあり、口の中に違和感を感じてしまう人もいます。
これについては慣れると気にならなくなりますが、話をすることがメインの営業などの仕事の場合は、前もって歯科医師に相談しておくといいでしょう。
まとめ
年齢が高くなっていくと歯が動く力はだんだんと弱くなっていき、スピードが遅くなると言われています。
この歯が動くスピードや動きやすさは15歳前後がピークとされていて、その頃に治療するのが早く済むということになります。
大人の歯科矯正でもっとも重要なことは、あまり急ぎすぎないということでしょう。
歯科矯正にはある程度の時間が必要で、矯正した後もしっかり歯が根付くようにしていくことが大切だと言われています。
もし、歯並びを治したい、噛み合わせが悪いのをどうにかしたい・・と思っている方は、信頼できるクリニックで納得いくまで相談していただき治療をしていただきたいですね。
そうすれば、きっと理想の歯並びを手に入れられるはずですよ!